暫定税率廃止で価格は下がる?ガソリン税の仕組み
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2025年12月31日にガソリン税の暫定税率が廃止されることから、車に乗る機会の多い方はガソリン価格が下がることへの期待感があるのではないでしょうか。ガソリン税廃止までの措置として補助金が拡充され、ガソリン価格は下落傾向にあります。
今回はガソリン税の仕組みについて解説したうえで、暫定税率を巡るこれまでの経緯やガソリン税廃止までの補助金の拡充スケジュールについても取り上げていきます。
■ガソリン税の内訳とは
ガソリンにかかるガソリン税は1リットル当たり53.8円です。ガソリン税は、揮発油税と地方揮発油税の本則税率と暫定税率で構成されています。
1リットル当たりのガソリン税の内訳は以下の通りです。
・揮発油税/本則税率:24.3円、暫定税率:24.3円
・地方揮発油税/本則税率:4.4円、暫定税率:0.8円
2025年12月31日にガソリンに対するガソリン税の暫定税率の廃止が予定されると、本則税率のみが課税されるようになり、税率は1リットル当たり28.7円となります。
尚、軽油に課される軽油引取税に含まれる暫定税率は、2026年4月1日の廃止が予定されています。
参照/財務省|自動車関係諸税・エネルギー関係諸税に関する資料
■ガソリン税の暫定税率を巡るこれまでの経緯
ガソリン税の暫定税率は、1974年に道路整備を進めるための財源として導入されました。臨時措置とされましたが、延長が繰り返された結果、恒久化した形です。
当初は暫定税率を含め、道路特定財源として使い道が限定されていました。しかし、道路の整備水準の向上と公共投資全体の抑制による道路歳出の抑制などにより、2007年度には特定財源税収が歳出を大幅に上回ることが見込まれたことから、道路特定財源のあり方について見直しが行われました。そして、2009年度から道路特定財源がすべて一般財源化されています。
暫定税率廃止の動きがあったものの維持されたことで、平成22年(2010年)度税制改正において、ガソリン価格が一定以上高騰したときに暫定税率を停止するトリガー条項※が創設されました。しかし、2011年に起きた東日本大震災による影響から凍結されています。
暫定税率が維持される一方で、原油価格の上昇によるガソリン価格の高騰から、2022年には補助金制度が創設されました。
その後、2024年12月に自民党・公明党・国民民主党の3党が暫定税率の廃止に合意しました。2025年11月には、野党が提出していた暫定税率の廃止法案が与野党6党の合意によって修正され、国会で成立しました。
※レギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格が3ヵ月連続で160円を超えた場合に、暫定税率25.1円分の課税が停止される仕組み。
参照/
資源エネルギー庁|ガソリンの暫定税率(当分の間税率)の廃止でガソリン代はどうなるの?よくいただく質問に、資源エネルギー庁がお答えします!
■ガソリン税廃止までのスケジュール
ガソリン税の暫定税率の廃止により、ガソリン価格の急激な下落が見込まれると、一時的に買い控えとその後の需要の増加が起こり、ガソリンスタンドで品切れが発生するなど、混乱を招く恐れがあります。
そこで、ガソリン価格を段階的に下げていくために、2025年11月13日から2週間ごとに補助金が拡充され、最終的には暫定税率と補助金が同額となり、廃止後と実質的に同水準となります。
ガソリンは2025年12月11日から、軽油は11月27日から、補助金が暫定税率と同額となりました。
〈1リットル当たりの補助金〉

出典:資源エネルギー庁|ガソリン・軽油の暫定税率廃⽌に向けた補助⾦の段階的拡充について
ただし、補助金の拡充がそのままガソリンの販売価格に反映されるわけではありません。ガソリンスタンドでは、補助金が拡充され前のガソリンの在庫を抱えていることや、販売価格は原油価格や為替の影響を受けることが理由として挙げられます。
ガソリンの小売価格は補助金の拡充によって、徐々に下がっていくことが見込まれています。実際に資源エネルギー庁が公表する「石油製品価格調査」によると、2025年12月1日時点の給油所小売価格調査では、レギュラーガソリンは1リットル当たり164.8円で、前週よりも4円値下がりし、4週連続の値下がりとなっています。
■ガソリン税を含む石油諸税とは
ガソリンなどの石油製品に課される税金は、ガソリン以外が課税対象になるものを含めると様々なものがあり、石油諸税と呼ばれています。
ガソリンなどの石油製品の原料である原油や石油製品を輸入すると、原油には石油石炭税、石油製品には石油製品関税と石油石炭税が課税されています。
石油製品には、ガソリンにはガソリン税(揮発油税・地方揮発油税)、軽油には軽油引取税が課税されるほか、LPガスは石油ガス税、ジェット燃料油は航空機燃料税の課税対象です。さらに、ガソリンなどの石油製品の販売時には石油諸税を含めた販売価格に消費税が課税されています。(軽油引取税、航空機燃料税を除く。)
ガソリン税の暫定税率の廃止による代替財源の確保は不透明な状況ですが、事業や生活に車を使う方にとって、当面は負担軽減につながるといえます。

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