topics

トピックス

  • ナレッジ

お歳暮・お中元は経費にできる?

目次

日本の風習であるお歳暮やお中元は、取引先との円滑な関係を維持することを目的として、ビジネスの世界でも用いられていることがあります。個人事業主や法人が取引先にお中元やお歳暮を贈るための費用は経費にできるのでしょうか。

今回はお歳暮やお中元の経費計上について解説し、法人の接待交際費の損金算入についても触れていきます。

■原則としてお歳暮・お中元は経費計上が可能

そもそもお歳暮やお中元は季節の挨拶とともに、日頃、お世話になっている方への感謝の気持ちを込めて贈るものです。法人や個人の事業者においても、日頃から付き合いのある取引先に対して、信頼関係の維持、構築を図る目的でお中元やお歳暮が用いられています。

事業に必要なお歳暮やお中元に関わる費用は、配送の場合の送料や持参する場合の交通費も含めて、経費にすることができます。ただし、経営者がプライベートのみで付き合いのある友人など、事業との関連性が認められないケースは経費に含めることはできません。

そのため、取引先にお歳暮やお中元を贈る際には、業務関連の支出であることを証明するための贈答先リストを作成しておくのが望ましいです。また、高額過ぎる贈答品は、税務調査を受けた際に経費として認められない可能性がある点に注意が必要です。

■お歳暮・お中元は原則として「接待交際費」として計上

お歳暮・お中元の勘定科目は、原則として接待交際費を用います。国税庁のホームページでは交際費の範囲について、以下のように定義しています。

交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者などに対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出するものをいいます。

引用:国税庁|No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算

お歳暮やお中元は、「得意先、仕入先その他事業に関係のある者などに対する贈答」に該当するため、接待交際費(交際費)となります。お歳暮やお中元を届けるための送料や交通費も、「その他これらに類する行為」に該当するため、接待交際費に含まれます。

また、交際費に該当するのは、「得意先、仕入先その他事業に関係のある者」などに該当する第三者です。従業員に対して一律にお歳暮やお中元を配布した場合には、接待交際費ではなく、福利厚生費として扱います。(結婚祝いや出産祝い、香典など一定の基準にもとづくケースを除いて、一部の従業員への贈答は給与に該当する可能性があります。)

■法人が接待交際費を損金算入できる範囲

原則としてお歳暮やお中元は経費計上できますが、法人の場合はそもそも接待交際費の全額が損金不算入です。ただし、法人の規模に応じた措置により、一定の範囲内で接待交際費の損金算入が可能となっています。

一方、個人事業主には接待交際費に関して損金不算入といった概念はありません。

1人1万円以下の接待飲食費に関しては、法人の規模に関わらず、接待交際費から除かれるため、損金算入が可能です。(会議費などの勘定科目で損金算入します。)しかし、お歳暮やお中元といった贈答品は、接待飲食費には該当しません。

資本金1億円以下の法人は、接待交際費の損金算入できる範囲を「接待交際費合計800万円」と「1人1万円超の接待飲食費の50%」から選択できます。そこで、「接待交際費合計800万円」を選択する場合には、他の接待交際費を含めて800万円までであれば、お歳暮やお中元などの贈答品の損金算入が可能です。

一方、資本金1億円超100億円以下の法人が接待交際費を損金算入できるのは、「1人1万円超の接待飲食費の50%」のため、お歳暮やお中元などの贈答品は損金算入できません。また、資本金100億円超の法人は接待交際費の全額が損金不算入です。

■お歳暮・お中元が「広告宣伝費」に該当するケースとは?

取引先に贈与しているものの中には、広告宣伝費に該当するものもあります。法人も規模に関わらず広告宣伝費であれば、原則として損金算入が可能です。

よくある例を挙げると、年末年始の挨拶で取引先などに社名入りのカレンダーや手帳を配布しているケースです。カレンダーや手帳などを取引先に限らず、不特定多数に贈与している場合には、広告宣伝を目的としていることから、広告宣伝費に該当します。

また、広告宣伝費に該当する場合は、持参した場合の電車代やタクシー代を旅費交通費、配送した場合の送料を通信費といった勘定科目で計上することもできます。

特に法人はお歳暮やお中元を接待交際費で計上するか、他の勘定科目を用いるかによって、納める税額が変わる可能性があることから、正しい勘定科目を用いることが大切です。お歳暮やお中元の経費計上に関して疑問点がありましたら、お気軽にご相談ください。

BlueWorksGroup

BlueWorksGroupは、「専門家をもっと身近に。手軽に。」をモットーに、東京・大阪・名古屋に拠点を構えるプロフェッショナル集団です。若手の公認会計士・税理士・弁護士が所属し、会計・監査・税務・法務の専門性を活かしてサービスを提供。個人事業主からIPO準備企業・上場企業まで、さまざまな成長フェーズの企業をサポートし、「身近な専門家」として企業を支援しています。

BlueWorksGroup BlueWorksGroup