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会社員でも確定申告が必要な人・確定申告をした方がよい人

目次

確定申告の期限まで、2週間と少しとなりました。会社員の方にとっては確定申告は関係ないと思われがちですが、給与所得者であっても確定申告が必要なケースや、確定申告を行うことで還付を受けられるケースもあります。

そこで、ご家族に会社員がいる個人事業主の方や法人経営者に向けて、給与所得者でも確定申告の必要がある人・確定申告をした方がよい人について解説していきます。

■会社員で確定申告が必要な人

会社員や公務員などの給与所得者は、基本的に勤務先で年末調整が行われて納税額が確定することから、確定申告は不要です。ただし、以下に当てはまる場合は確定申告が必要となります。

〈会社員で確定申告が必要な主なケース〉

・年間の給与収入が2,000万円を超えている人

・給与を1箇所から受け取り、全額が源泉徴収の対象の場合で、給与所得・退職所得を除く各種の所得金額の合計額が20万円を超えている人

・給与を2箇所以上から受け取り、全額が源泉徴収の対象の場合で、年末調整されなかった給与の収入金額と、給与所得・退職所得を除く各種の所得金額の合計額が20万円を超えている人(給与の収入金額の合計額から、雑損控除や医療費控除、寄附金控除、基礎控除を除く所得控除の合計額を引いた金額が150万円以下で、給与所得、退職所得を除く各種の所得金額の合計額が20万円以下の場合は不要。)

2つ目と3つ目に該当するのは、主に副業による収入があるケースです。

また、生命保険の保険料を負担する人が生命保険の満期保険金を受け取り、他に一時所得に該当する所得がなく、さらに給与所得・退職所得以外の所得も他にないケースでは、以下の計算式で算出した課税対象となる金額が20万円を超える場合に確定申告が必要となります。

一時所得の金額 = 満期保険金 -(支払保険料総額 – 剰余金) -50万円

課税の対象となる金額=一時所得の金額×1/2

参照:

国税庁|No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人

国税庁|No.1903 給与所得者に生命保険の満期返戻金などの一時所得があった場合

■会社員で確定申告をした方がよい人

会社員などの給与所得者は確定申告の義務はなくても、確定申告を行うことで還付を受けられることから、確定申告した方がよいケースもあります。

〈確定申告をした方がよい主なケース〉

・住宅を購入し、住宅ローン控除の対象となる人

住宅ローン控除は、住宅ローンを利用してマイホームを購入し、一定の要件を満たす場合に、借入限度額の範囲内で年末のローン残高に応じて所得控除を受けられる制度です。

住宅ローン控除の適用を受ける1年目は、確定申告による手続きが必要です。2年目以降は年末調整で手続きができます。

参照:

国税庁|No.1210 マイホームの取得等と所得税の税額控除

国税庁|マイホームを持ったとき

・ふるさと納税でワンストップ特例制度を利用しない・できない人

確定申告の義務のない人は、ふるさと納税の寄付先が5団体以内であれば、ワンストップ特例制度を利用できます。ワンストップ特例制度による手続きを行わなかったケースや、寄付先が6団体以上でワンストップ特例制度を利用できないケースでは、確定申告で手続きすることで、所得税と住民税からの控除を受けられます。

参照:総務省ふるさと納税ポータルサイト|ふるさと納税の仕組み|ふるさと納税の流れ

・医療費控除・セルフメディケーション税制の対象になる人

医療費控除は、1年間に一定の金額以上の医療費を支払った場合に所得控除が受けられる制度です。納税者本人の分と生計を一にする配偶者やその他親族の分を合算することが可能です。

医療費控除の控除額は、「医療費-保険金などで補填される額-10万円(総所得200万円未満の場合は、総所得×5%)」という計算式で求め、上限は200万円です。

また、2026年分までは、対象のOTC医薬品を1年間に12,000円以上購入し、健康診断やインフルエンザ予防接種などの健康への一定への取り組みを行っている場合は、セルフメディケーション税制も選択できます。

セルフメディケーション税制も確定申告が必要であり、医療費控除との選択制となります。

療費控除については、第36回「医療費控除の対象になるもの・ならないものとは?」で詳しく解説しています。

参照:国税庁|No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)

・株式投資やFXなどで損益通算・繰越控除できる損失がある人

株式投資やFXなどで損益通算できる損質がある場合も、確定申告を行った方が有利な可能性があります。

株式投資は複数の証券会社の口座で運用し、NISA口座以外で利益が出ている口座と損失が出ている口座がある場合に、確定申告を行うことで損益通算ができます。損失を控除しきれない場合には、翌年以降の3年間にわたって確定申告を行うことにより、譲渡益や配当金からの繰越控除が可能です。

また、FXや商品先物取引、債券先物取引や株価指数先物取引といった金融商品先物取引などの先物取引に係る雑所得等に該当する所得と合算して申告を行います。こちらも損失を控除しきれない場合には、翌年以降の3年間の繰越控除が可能です。

株式投資に関わる税金については第39回「株式投資の税金の基本!確定申告は必要?」、FXの税金については、第59回「FXにかかる税金とは?税率や計算方法」で詳しく解説しています。

参照/

国税庁|No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係

国税庁|No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除

・災害や盗難の被害により雑損控除などの対象となる人

災害や盗難、横領によって対象の資産が損害を受けた場合には、雑損控除の対象となる可能性があります。また、災害によって損害を受けたケースでは、災害減免法による所得税の軽減免除の制度もあり、いずれにも該当する場合には選択制となります。

雑損控除については、第32回「災害や盗難の被害に遭ったときに知っておきたい!雑損控除とは?」をご参照ください。

参照:

国税庁|No.1110 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)

国税庁|No.1902 災害減免法による所得税の軽減免除

■会社員の確定申告の方法

確定申告書を作成するには、国税庁のホームページ「確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)」から確定申告書をダウンロードして印刷するか、「確定申告書作成コーナー」を利用して作成します。印刷して、紙で提出する場合は控除関係書類等、申告内容に応じた証憑書類の添付が必要となります。

手書きや確定申告書作成コーナーからの印刷など、紙で作成した場合は、税務署への持参、あるいは郵送で提出します。確定申告書作成コーナーを利用した場合はこのほかにe-Taxによる電子申告も可能です。e-Taxの利用には、マイナンバーカードとスマートフォン、もしくはICカードリーダライタが必要ですが、一部PDFでの添付資料の必要な場合を除き、ほとんどの控除関係書類等が、記載内容等の入力のみで済みます。

なお、2025年分の確定申告の申告期限は2026年3月16日(月)となっています。

会社員でも副業の収入があって確定申告が必要となるケースのほか、還付が受けられる場合は申告期限までに忘れずに申告を行うことをおすすめします。ご家族のケースで判断に迷うことがあれば、別途お気軽にご相談ください。

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