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返礼品への影響は?2026年10月からのふるさと納税の改正点

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2025年10月からのふるさと納税へのポイント付与の禁止を巡って、7月に楽天グループがこの総務省告示の無効の確認を求める訴訟を起こしました。

一方で、地域を応援するというふるさと納税の本来の趣旨に沿った適正な運用を行うため、2025年6月24日の総務省の告示改正によって、2026年10月からさらなる変更が予定されています。ふるさと納税に関わる変更が例年10月からとなっているのは、指定制度に関わるためです。ふるさと納税には、一定の基準に適合した自治体をふるさと納税の対象とする指定制度が設けられ、指定期間は10月1日から翌年9月30日までの1年間となっています。

今回は2025年6月24日の総務省の告示改正に基づくふるさと納税の改正点について解説していきます。

■変更点1:「広報目的基準」の明確化

広報目的で生産されたキャラクターグッズやオリジナルグッズなどは、形状や名称から自治体の独自の返礼品であることが明確であれば、区域外で製造されていても返礼品として認められています。しかし、一般に流通している製品の本体やパッケージに自治体のロゴをプリントしたものが、広報目的基準を満たす返礼品として認められるのか問題となっていました。

本来、広報目的基準を満たす返礼品として想定されているのは、「自治体のゆるキャラグッズ 」「自治体をPRするためのオリジナルのポストカード」「自治体をホームとするスポーツチームの応援グッズ」などです。

そこで、2026年10月からは広報目的基準による返礼品の要件に、以下の2点が加わります。

・直近1年間で当該自治体が、広報の目的で自ら調達し、配布または販売を行った実績があり、返礼品の提供数が配布や販売を行った数量を超えない。

・指定対象期間に広報目的で自ら調達し、配布または販売する計画を定めている。

ここでいう「広報目的」には返礼品の提供は含まれません。また、観光協会が調達して、配布または販売を行ったケースでは、自治体が予算を組んで費用を負担していなければ、広報目的基準を満たさないことになります。

■変更点2:「付加価値基準」の算出方法の明確化

付加価値基準による返礼品は、自治体の区域内で付加価値の過半が生じていることが要件です。しかし、付加価値割合の算出方法が自治体によって異なり、「同じ製品について複数の自治体が地場製品と主張できる」「区域内で付加価値の過半が生じている製品か疑いがある」という事態が起きていました。

付加価値割合を区域内での工程日数や工程の重要度から算出する自治体があるなど、算出方法が異なっていたことが要因です。

そこで2026年10月からは、付加価値割合は原則として価格をもとに算出されることになりました。また、返礼品の製造者が付加価値の過半が区域内で生じたことを証明し、自治体が公表することも義務付けられます。

■変更点3:返礼品等の調達費用の妥当性確保

返礼品の調達事業者が一般に販売する価格よりも高額で自治体に納品するケースがあることが問題視されています。たとえば、5万円で輸入したワインを一般消費者には7万円で販売しているのにも関わらず、5万円の保管料を上乗せして自治体に10万円で納品すれば、過半の付加価値が生じる計算になります。

そこで、自治体の調達費用の妥当性を確保するための施策が講じられます。2026年10月からは付加価値基準による返礼品は、製造者に価値の過半が区域内で生じたことの証明が義務付けられますが、一般販売価格の記載も求められます。

一般販売価格として用いることができる価格として、以下が想定されています。

・メーカー小売希望価格

・参考小売価格

・メーカーから卸売事業者への過去1年間の平均的な出荷価格

・卸売事業者から小売事業者への過去1年間の平均的な卸売価格

・店舗やECサイトで一般消費者に販売する場合の過去1年間の平均的な価格

■変更点4:募集費用の透明性の向上

ふるさと納税による寄付の規模が拡大していることから、返礼品の調達費用やふるさと納税のポータルサイト事業者への募集費用も5,000億円を超える規模となりました。こうしたコストによって、行政サービスに使われる財源が減少しているという見方もできます。

そのため、ふるさと納税制度の趣旨をゆがめるような不適切な運用を防ぎ、募集費用の透明化を促す目的から、自治体に100万円以上の支払先と支払額、支払い目的の公表が義務付けられます。この改正は2025年度の募集費用から適用されるため、2026年9月に各自治体から公表される予定です。

このほかには、自治体の返礼品の確認事務の負担軽減を図るための改正も行われます。2025年度の返礼品の事前確認で基準不適合がなかった自治体は、2026年の指定手続から一部書類の提出が省略されます。

今回の改正によって、ふるさと納税の返礼品の要件がより厳格化されます。今後もふるさと納税の運用の適正化を図るため、問題視されている点の是正を図るための措置が講じられていくことが考えられます。

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