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親から子への仕送りに贈与税はかかる?

目次

4月からの進学に備えて、親元を離れる人も多い時期。一人暮らしの学生には親が仕送りをするのが一般的ですが、仕送りには贈与税がかかるのでしょうか。

今回は、親から子への仕送りの税金の考え方や、海外に仕送りをする場合の注意点などを解説していきます。

■生活費や教育費の仕送りは贈与税の対象外

結論から先に申し上げると、親から子への仕送りには基本的に贈与税はかかりません。国税庁のホームページでも、贈与税がかからない財産として、以下が挙げられています。

夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの

 引用:国税庁|No.4405 贈与税がかからない場合

ここでいう生活費とは通常の日常生活に必要な費用を指し、病気やケガの治療費なども含まれます。教育費とは学費や教材費、文具費などのことです。

ただし、贈与税がかからないのは、必要な都度、生活費や教育費に充てるために仕送りをする場合に限られます。毎月、一定額を送金している場合は仕送りとして贈与税がかからないのが一般的です。たとえば、年分の生活費をまとめて送ると贈与税の対象となる可能性があります。

■仕送りが贈与に当たるケース

親から子への仕送りは、例外的に贈与税がかかるケースがあります。

具体的には、仕送りを貯蓄や投資に使うケースが挙げられます。親は生活費や教育費の名目で仕送りをしたつもりであっても、実際には貯金をしていたり、株式の購入など投資をしたりしている場合は、贈与税の対象になる可能性があります。

また、一般的な生活水準とはかけ離れた高額な仕送りをして、ブランド品や車の購入、あるいは海外旅行の費用に充てている場合も、贈与とみなされる可能性があります。

ただし、贈与税には1年間に110万円の基礎控除があります。そのため、生活費や教育費以外の目的に使うお金の仕送りを行っていた場合でも、1年間で110万円を超えなければ贈与税が発生しないため、確定申告での申告は不要です。

つまり、実際に仕送りに贈与税がかかるかどうかは、送金する目的や金額によります。

参考:国税庁|No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)

■別居でも子は扶養控除の対象

子を扶養していて一定の要件を満たしている場合には、同居している子に限らず、別居している子も所得税の扶養控除の対象になり、所得控除を受けられます。

扶養親族には以下の4つの要件があり、扶養控除の対象となるのはその年の12月31日に16歳以上の人です。(国内に住所のない非居住者は別途要件あり)

<扶養親族の範囲>

・配偶者以外の6親等内の血族・3親等内の姻族(都道府県知事から養育を委託された里子、市町村長から養護を委託された老人を含む)

・生計を一にしている

・年間の合計所得金額48万円以下(2019年以前は38万円以下)である

・青色申告者の事業専従者として給与の支払いを受けていない、または白色申告者の事業専従者でない

別居している場合も、仕送りをしていることで「生計を一にしている」と認められるのが一般的です。

この要件のうち、注意が必要なのは子がアルバイトをしている場合です。「年間の合計所得金額48万円以下」というのは、アルバイトによる給与収入が年間103万円以下になります。

また、扶養控除の金額には年齢などによる区分が設けられています。

<扶養控除の金額>

※年齢はその年の12月31日時点

子が専門学校や短大、大学に通う年齢層である19歳~23歳は、学費などの負担が大きく、特定扶養親族として扶養控除が手厚くなっています。

扶養控除については第35回「扶養親族の範囲とは?扶養控除と配偶者控除」、子のバイト代と扶養については第8回「子どものバイト代、親の税金に影響がないのはいくらまで?」で詳しく解説しています。

参考:国税庁|扶養控除

■留学中の子に仕送りしている場合の注意点

留学しているケースなど海外へ仕送りしている子を扶養控除の対象とする場合には、確定申告の際に親族関係書類と送金関係書類の提出が必要です。

親族関係書類に該当するのは、パスポートの写しや戸籍の附票の写しなどです。

送金関係書類は教育費や生活費に充てるためのお金を必要になるたびに送ったことを証明する書類です。金融機関の発行する外国送金依頼書の控えのほか、子がクレジットカードの家族カードで生活費や教育費の支払いを行っている場合には、クレジットカードの利用明細書も該当します。

また、海外へ100万円以上の送金を行う際には、金融機関から税務署に、送金者や受領者、金額、送金の目的などが記載された国外送金等調書が提出されています。そのため、税務署は海外への多額の現金の送金を把握できる仕組みとなっています。

参考:国税庁|国外居住親族に係る扶養控除等を受ける場合にどのような書類が必要ですか?

親から子への一般的な仕送りは贈与税の対象にはなりません。しかし、高額な仕送りをするケースなど、仕送りの金額や用途によっては贈与税の対象となる可能性があります。子に仕送りをする際には、使い道について親子で話し合っておくことが大切です。

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