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マイニングマシン節税は完全に閉ざされた!?

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昨年、マイニングマシンの開発・販売を手掛ける企業の倒産がニュースとなりました。

かつて、マイニングマシンを使った節税が注目されましたが、令和5年税制改正、令和7年税制改正による中小企業経営強化税制の見直しの影響を受け、現在ではスキームが成り立たなくなっています。

今回はマイニングマシン節税の仕組みや税制改正による影響について解説していきます。

■そもそも、暗号資産のマイニングとは?

暗号資産のマイニングとは、ビッドコインなどの暗号資産の取引データの検証・承認を行い、ブロックチェーンに記録し、報酬として暗号資産を獲得することをいいます。暗号資産には特定の管理者が置かれておらず、ネットワーク上で第三者が膨大な計算を行い、取引に不正がないか検証して承認する仕組みがとられています。

ただし、報酬を獲得できるのは最も早くマイニング作業を終えた人のみに限られるため、報酬として暗号資産を得るには、高性能なコンピューターなどのマイニングマシンが必要です。

■マイニングマシンを使った節税対策とは?

マイニングマシンを使った節税では一般的に、投資家(企業)向けにマイニングマシンを販売し、投資家が販売元企業に管理を委託し、販売元企業がマイニングによる利益の一部を投資家に還元する方法がとられていました。マイニングマシンの購入が節税対策につながっていたのは、(改正前の)中小企業経営強化税制(B類型)の活用によるものです。

第160回「取得単価の上限40万円にアップ!少額減価償却資産の特例」でも取り上げたように、通常は10万円以上の(時の経過とともに価値が減る)減価償却資産を購入すると、法定耐用年数で分割して費用計上する減価償却の対象となります。(少額減価償却資産の特例に該当するケースや一括償却資産を選択するケースを除く。)

中小企業経営強化税制は、中小企業や個人事業主が一定の要件を満たす設備投資を行った場合に、即時償却または取得価額の10%の税額控除(資本金の額等が3,000万円超の法人は7%)の選択適用を受けられる制度です。改正前の中小企業経営強化税制では、マイニングマシンは収益力強化設備(B類型)の対象となっていました。そのため、投資家はマイニングマシンの購入で中小企業経営強化税制(B類型)の適用を受け、即時償却を選択すると、購入した年に全額を費用計上することが可能でした。

これにより、投資家はマイニングマシンを購入した年に全額を減価償却して利益を圧縮して税負担の軽減を図るとともに、マイニングによる利益の一部を得ることができました。たとえば、400万円のマイニングマシンを2台購入したケースでは、800万円を費用計上することが可能なため、当該年度の大幅な節税につながります。

■令和5年税制改正:マイニングマシンの管理を委託するケースは除外

マイニングマシン投資が節税手段として注目されるなか、令和5年税制改正では、中小企業経営強化税制(B類型)の対象設備から、暗号資産マイニング業に用いる設備のうち、主要な事業とする場合以外で運用の大部分を外部に委託しているケースが除外されました。

これにより、新規事業としてマイニングマシンを購入して管理を委託し、節税を図るというスキームは成立しなくなりました。ただし、主要事業としてマイニングを営むケースや、主要事業ではなくても、自らマイニングマシンを稼働させて管理するケースでは、中小企業経営強化税制(B類型)の対象となりました。

参照:中小企業庁|中小企業税制(令和5年度版)

■令和7年税制改正:暗号マイニング事業が完全に除外

さらに令和7年税制改正では、中小企業経営強化税制(B類型)の対象から、暗号マイニング業に用いる設備そのものが除外されました。これにより、マイニングを本業としているケースであっても、中小企業経営強化税制(B類型)用いて節税する道が完全に閉ざされました。

参照:経済産業省|令和7年度(2025年度)経済産業関係税制改正について

マイニングマシン節税では、節税効果は得られたとしても、投資資金を回収できたかどうかは不透明です。多額の投資を伴う節税によって税負担を軽減できても、投資資金の回収リスクがあります。節税目的で投資を行う場合にも、収益性についても慎重に検討することが大切です。

節税対策や中小企業経営強化税制の適用による設備投資を検討される場合には、お気軽にご相談ください。

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