topics

トピックス

  • ナレッジ

家事按分とは?按分比率の求め方

目次

個人事業主の方は自宅を事務所として使用しているケースが多いのではないでしょうか。家賃や電気代、インターネット回線の使用料など、プライベート用と事業用での利用が混在する費用を経費に計上するには家事按分が必要です。

今回は家事按分の考え方や按分比率の計算方法などについて解説していきます。

■家事按分とは

個人事業主が自宅を事務所としているケースなどでは、家賃や電気代など事業用とプライベート用での利用が混在する費用が生じることがあります。事業所得などにおいて、こうした費用のすべてを必要経費として計上することは認められていません。

家事按分とは、事業用とプライベート用での支出が混在する費用について、適正な割合をもとに事業分の費用を算出することをいいます。

■家事按分に関する青色申告と白色申告の違い

青色申告の承認を受けている場合は、業務の遂行上必要な費用であれば、事業に関する支出が50%以下の費用も、家事按分による必要経費への計上が認められています。

一方、白色申告の場合は業務の遂行上必要な部分の金額が50%を超えることが、家事按分できる費用の要件になっています。ただし、業務の遂行上必要な部分の金額が50%以下であっても、事業用とプライベート用での支出を明確に区分できる場合には、家事按分によって必要経費としての計上が可能です。

参照/

e-GOV|所得税法第96条

国税庁|所得税法基本通達|法第45条《家事関連費等の必要経費不算入等》関係|〔家事関連費(第1号関係)〕

■家事按分の対象となる費用と按分比率の決め方

家事按分の対象となる主な費用として、家賃や水道光熱費、通信費、自動車関連費用の家事按分の基本的な計算方法をみていきます。

【家賃】

毎月の家賃に関して、事業で使用している広さをもとに算出します。たとえば、住戸の一部屋を仕事部屋にしている場合は、全体の面積に対する仕事部屋の面積の占める割合から求めます。

リビングの一角を仕事に使って場合には、リビングの仕事に使用している部分のみが対象となりますが、パーティションで仕切るといった区分が必要です。

〈計算例〉

・専有面積50平米の2LDKのマンションの1部屋(10平米・約5.4帖)を仕事に使用

・家賃は月10万円

10(平米)÷50(平米)=0.2

10万円×0.2=2万円

1ヶ月で必要経費として参入できる家賃:2万円

【水道光熱費】

電気代は、業務に使用する日数や時間、もしくはコンセントの数、あるいは家賃と同様に面積で按分します。

ガス代や水道代を按分によって必要経費に含められるのは、事業に直接関係している場合のみです。その場合は事業用としての使用実態に応じて、電気代とガス代、水道代で按分比率を変えても構いません。

〈計算例/使用時間で按分するケース〉

・電気代:8,000円

・業務時間:月180時間使用

24時間×30(日)=720時間

180(時間)÷720(時間)=0.25

8,000円×0.25=2,000円

(当該の)1ヶ月で必要経費として参入できる電気代:2,000円

【通信費】

インターネットの回線使用料や携帯電話料金は使用時間に応じて按分します。

〈計算例〉

・インターネット回線:月額4,000円、1日に事業用として8時間、プライベートで2時間使用

・携帯電話:月額1万円、事業用として6割、プライベートで4割使用

(インターネット回線の利用料)

8(時間)÷10(時間)=0.8

4000円×0.8=3,200円

(携帯電話)

1万円×0.6=6,000円

1ヶ月で必要経費として参入できる金額:インターネット回線の利用料3,200円、携帯電話料金6,000円

【自動車関連費用】

事業での移動で車を使用している場合に、必要経費に含められる費用として、車両本体の購入代金や車検費用、自動車税(種別割)、車両保険料、駐車場費用、ガソリン代、駐車料金(コインパーキング等)、高速代が挙げられます。

このうち、駐車料金(コインパーキング等)や高速代は事業で使用した都度、全額を必要経費として参入することが可能です。そのほかの費用は按分が必要になります。

ガソリンを例に挙げると、走行距離や利用時間を目安に按分比率を決めます。

〈計算例/走行距離で按分するケース〉

・1ヶ月の走行距離は800㎞、事業での走行距離はおおむね600㎞

・ガソリン代:6,000円

600(km)/800(km)=0.75

6,000円×0.75=4,500円

当該の1回で必要経費として参入できる金額:4,500円

■家事按分に関する注意点

家事按分について取り上げましたが、生計を一にする家族や親族に支払う家賃は経費計上できない点に注意が必要です。同一生計の親族への金銭の支払いは青色事業専従者給与を除いて、必要経費として計上できないためです。

また、税務調査を受けた際には、家事按分の根拠に関して説明を求められる可能性があります。家事按分について明確に説明できない場合には申告内容に関して指摘を受け、修正申告により、追徴課税が発生することが考えられます。

個人事業主の方で、家賃や水道光熱費などの家事按分について疑問点がある方は、お気軽にご相談ください。

BlueWorksGroup

BlueWorksGroupは、「専門家をもっと身近に。手軽に。」をモットーに、東京・大阪・名古屋に拠点を構えるプロフェッショナル集団です。若手の公認会計士・税理士・弁護士が所属し、会計・監査・税務・法務の専門性を活かしてサービスを提供。個人事業主からIPO準備企業・上場企業まで、さまざまな成長フェーズの企業をサポートし、「身近な専門家」として企業を支援しています。

BlueWorksGroup BlueWorksGroup