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経営セーフティ共済とは?加入のメリットと注意点

目次

経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)は、取引先の倒産への備えや節税対策として活用できる制度です。ただし、2024年10月からは税制改正によって、再加入時の損金・必要経費の参入には制限が設けられました。

今回は経営セーフティ共済とは何か概要を押さえたうえで、加入のメリットと注意点について取り上げていきます。

■経営セーフティ共済とは

経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)とは、取引先の倒産により、中小企業が連鎖倒産や経営難に陥るのを防ぐため、掛金の最高10倍(上限8,000万円)まで借入れができる制度です。

ここでいう取引先の倒産は、法的整理や私的整理、取引停止処分、でんさいネットの取引停止処分、災害による不渡りやでんさいの支払不能、特定非常災害による支払不能が該当します。

でんさいネットとは全国銀行協会の電子債権記録機関である電子債権ネットワークのこと。6ヵ月以内に支払不能が2回発生した場合に取引停止処分が下され、債務者としてのでんさいネットの利用とすべての参加金融機関からの借入取引が2年間停止となります。

一方、取引先が夜逃げした場合は、経営セーフティ共済による借り入れの対象外です。

また、経営セーフティ共済の掛金は月額5,000円~20万円の範囲内で、5,000円単位で自由に設定できます。積立限度額は800万円です。

参照:

中小機構|経営セーフティ共済とは|制度の概要

共済サポートnavi|経営セーフティ共済の掛金

■経営セーフティ共済の加入資格

経営セーフティ共済の加入資格があるのは、1年以上事業を継続している中小企業者です。株式会社や合同会社、有限会社といった会社のほか、個人事業主や組合も対象になります。

監査法人や弁護士法人、税理士法人、司法書士法人といった士業法人は会社と同様に加入対象となりますが、医療法人やNPO法人には加入資格がありません。

また、中小企業者に該当する規模は業種別に、会社は資本金の額または出資の総額と常時使用する従業員数、個人事業主は常時使用する従業員数によって決められています。

引用: 共済サポートnavi|経営セーフティ共済の加入資格

 ■経営セーフティ共済のメリット

経営セーフティ共済に加入すると毎月の掛金の支払いが発生しますが、いくつものメリットがあります。

・無担保・無保証人で最大で掛金の10倍まで借入れ可能

経営セーフティ共済に加入していると、万が一取引先が倒産した場合には、取引の確認が済み次第、無担保・無保証人で借入れができます。借入れ額の上限は「納付済みの掛金総額の10倍(最高8,000万円)」と「回収困難となった売掛金債権等の額」の少ない方の金額です。

中小企業は取引先の数が少ないことが多く、1社の倒産による影響が大きくなりがちです。経営セーフティ共済に加入していれば、取引先の倒産によって資金繰りが悪化するリスクが軽減できるというメリットがあります。

・掛金全額を損金・必要経費に算入できる

経営セーフティ共済の掛金は、法人は損金、個人事業主は必要経費に算入できます。取引先の倒産に備えながら、節税対策になる点もメリットといえます。

・自己都合で解約可能で解約手当金が受け取れる

経営セーフティ共済の共済契約はいつでも自己都合で解約が可能です。掛金を12ヵ月以上納付している場合は解約手当金を受け取れます。

解約手当金は掛金を12ヵ月以上納付している場合で、納付済みの掛金総額の8割以上、40ヵ月(=3年4ヵ月)以上納付している場合は、納付済みの掛金全額となります。

つまり、経営セーフティ共済に加入すると貯蓄が可能で、節税にもつながるというメリットがあります。

・一時貸付制度を利用できる

取引先が倒産していない場合も、臨時に事業資金を必要とする場合には、一時貸付制度により、解約手当金の95%を上限として借入れができます。

■税制改正による再加入の注意点

税制改正により、2024年10月1日以降に共済契約を解約した場合は、再加入は可能ではあるものの、2年間は掛金を損金・必要経費に算入できなくなりました。

参照:中小機構|税制の特例に関する内容の変更について

経営セーフティ共済は3年4ヵ月以上加入すると、解約時に全額が解約手当金として返金されることから、加入3年目・4年目で解約し、再加入するケースが急増したことが背景に挙げられます。中小企業庁によると、2022年度の任意解約のうち、加入3年目・4年目の解約件数は全体の約33%を占めました。取引先が倒産した際の借入れ額の上限は、納付済みの掛金総額によるため、短期間で解約と再加入を繰り返すケースは制度の趣旨に反します。

そこで、節税のみを目的とした加入を防ぎ、制度本来の役割を果たすため、税制改正が行

われたのです。

引用:中小企業庁|中小企業倒産防止共済制度の不適切な利用への対応について

経営セーフティ共済は、個人事業主や中小企業が取引先の倒産に備えられ、節税対策にもなる制度です。ただし、経営セーフティ共済への加入を検討する際には、掛金を納付したのが11ヵ月以内では解約手当金を受け取れないことと、また一度、解約すると再加入時には2年間は掛金を損金・必要経費に算入できない点に注意が必要です。

経営セーフティ共済について、税務上の疑問点がありましたら、お気軽にご相談ください。

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