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地震保険料控除とは?控除限度額や複数年契約の取り扱いは

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先週に引き続き、保険料控除制度に関するテーマを取り上げていきます。地震保険に加入している方は、保険会社から10月に地震保険料控除証明書が届いているかと思います。地震保険料控除も支払った保険料によっては全額が所得控除されるわけではなく、控除限度額が設けられています。

今回は地震命保険料控除について、対象となる契約や控除額のほか、旧長期損害保険に関わる経過措置などについて解説していきます。

■地震保険料控除とは

2007年に新設された地震保険料控除は、1月1日から12月31日までに支払った保険料に応じて一定額まで所得控除が受けられる制度です。所得控除によって課税所得が減ることで、所得税や住民税の負担が軽減されます。

また、地震保険料控除の対象となるのは、保険契約者、または生計を共にする配偶者やその他の親族が所有する建物と家財を対象とする地震保険契約です。対象となる建物は常時居住する物件に限られているため、別荘や空家、オフィスなどの事業用物件は対象外となります。

地震保険料控除の新設に伴い、損害保険料控除は廃止されましたが、経過措置が設けられています。

■地震保険料控除の控除限度額

地震保険料控除には控除限度額が設けられ、所得税と住民税の控除額は以下となります。

<地震保険料控除の控除額>

<例/地震保険料の年間払込保険料額6万円>

所得税の控除額:年間払込保険料5万円超→5万円

住民税の控除額:年間払込保険料5万円超→2万5,000円

参考:

国税庁|No.1145 地震保険料控除

東京都主税局|個人住民税|7 個人住民税の所得控除

■旧長期損害保険の経過措置とは

損害保険料控除は廃止されましたが、地震保険以外の年金払積立傷害保険や積立型傷害保険、積立型火災保険などの長期損害保険契約は、一定の要件を満たす場合には経過措置による所得控除を受けることができます。

<旧長期損害保険の経過措置の適用を受ける要件>

・ 2006年12月31日までに締結し、開始日が2006年12月31日以前。

・満期返戻金があり、保険期間または共済期間が10年以上。

・2007年1月1日以後に損害保険契約の変更をしていない。

旧長期損害保険の経過措置は地震保険料控除とは控除額が異なります。

<旧長期損害保険の経過措置による控除額>

<例/経過措置に該当する旧長期損害保険の年間払込保険料額6万円>

所得税の控除額:年間払込保険料2万円超→1万5,000円

住民税の控除額:年間払込保険料2万円超→1万円

また、地震保険料控除と旧長期損害保険の経過措置の両方に該当する場合は、契約形態によって取り扱いが異なります。1つの契約(=1つの証券番号)の場合は、地震保険料控除と旧長期損害保険の経過措置のいずれかを選択します。複数の契約(=複数の証券番号)の場合は、地震保険料控除と旧長期損害保険の経過措置のそれぞれの控除額を算出して合算し、所得税は5万円、住民税は2万5,000円が控除限度額となります。

<例/1つの証券番号で地震保険料の年間払込保険料4万円、旧長期損害保険の年間払込保険料額2万円>

◆地震保険料控除を選択する場合

所得税の控除額:年間払込保険料5万円以下のため全額→4万円

住民税の控除額:年間払込保険料5万円以下のため1/2→2万円

◆旧長期損害保険の経過措置を選択する場合

所得税の控除額:年間払込保険料2万円超→1万5,000円

住民税の控除額:年間払込保険料2万円超→1万円

地震保険料控除を選択した方が有利であり、控除額は所得税4万円、住民税2万円です。

<例/別の証券番号で地震保険料の年間払込保険料4万円、旧長期損害保険の年間払込保険料額2万円>

◆地震保険料控除

所得税の控除額:年間払込保険料5万円以下のため全額→4万円

住民税の控除額:年間払込保険料5万円以下のため1/2→2万円

◆旧長期損害保険の経過措置

所得税の控除額:年間払込保険料2万円超→1万5,000円

住民税の控除額:年間払込保険料2万円超→1万円

⇒合算

所得税の控除額:4万円+1万5,000円=5万5,000円→5万円

住民税の控除額:2万円+1万円=3万円→2万5,000円

合算すると控除限度額を超えるため、控除額は所得税5万円、住民税2万5,000円です。

参考:

国税庁|No.1145 地震保険料控除

東京都主税局|個人住民税|7 個人住民税の所得控除

 複数年契約の場合も1年ごとに適用

地震保険は火災保険とセットでのみ加入できる保険です。火災保険の保険期間は、以前は最長で10年でしたが、2022年10月から5年間となりました。地震保険は火災保険の保険期間を限度に最長で保険期間を5年とすることができます。

地震保険を5年間などの複数年契約とし、一括で保険料を支払った場合にも、1年ごとに申告を行います。複数年契約の場合は、地震保険料控除証明書には保険期間の年数で割った保険料が記載されています。

当社顧問の皆さまは地震保険料控除についても、個人事業主の方は確定申告、法人の方は年末調整において、保険会社の発行する地震保険料控除証明書をもとに申告手続きを行っています。

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BlueWorksGroupは、「専門家をもっと身近に。手軽に。」をモットーに、東京・大阪・名古屋に拠点を構えるプロフェッショナル集団です。若手の公認会計士・税理士・弁護士が所属し、会計・監査・税務・法務の専門性を活かしてサービスを提供。個人事業主からIPO準備企業・上場企業まで、さまざまな成長フェーズの企業をサポートし、「身近な専門家」として企業を支援しています。

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