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iDeCoと小規模企業共済を比較!併用もできる!

目次

4月に「個人事業主が年金を増やす方法」で紹介したiDeCoと小規模企業共済は、いずれも個人事業主や小規模な事業を営む経営者・役員が、老後に向けた資産形成をしながら、節税につながる制度です。

iDeCoと小規模企業共済どちらを活用するか迷っている方に向けて、主な違いを解説していきます。

■iDeCoとは

iDeCo(個人型確定拠出年金)は公的年金である国民年金・厚生年金に上乗せして給付を受けられる私的年金制度で、国民年金基金連合会が運営しています。決められた範囲内で掛金や運用方法を個人が決めるのが大きな特徴であり、将来、受け取れる給付額は運用結果次第で変わります。掛金は全額所得控除の対象で、運用益は非課税です。

参考:国民年金基金連合会|iDeCo公式サイト|iDeCo(イデコ)の特徴

■小規模企業共済とは

小規模企業共済は、個人事業主や小規模企業の経営者・役員のための積み立てによる退職金制度で、中小機構(独立行政法人中小基盤整備機構)が運営しています。個人事業主が廃業したときや法人を解散したとき、役員が退職したときなどに共済金を受け取れます。小規模企業共済も掛金は全額所得控除の対象です。

参考:独立行政法人中小企業基盤整備機構|小規模企業共済|制度の概要

■iDeCoと小規模企業共済の違い

【加入対象者】

iDeCoは原則として20歳以上60歳未満の人なら誰でも加入が可能で、国民年金の任意加入者は65歳未満の人まで対象になることがあります。ただし、国民年金の保険料の免除を受けている場合は対象外です。

一方、小規模企業共済に加入できるのは、小規模な事業を営む個人事業主や経営者、役員で、業種によって上限となる従業員数などが細かく決められています。

参考:独立行政法人中小企業基盤整備機構|小規模企業共済|加入資格

【掛金】

iDeCoの掛金の上限は加入区分によって異なります。個人事業主などの第1号被保険者は月額6万8,000円。会社員・公務員などの第2号被保険者は企業年金制度への加入の有無などによって、月額1万2,000円、2万円、2万3,000円のいずれかです。専業主婦・主夫などの第3号被保険者は月額2万3,000円です。掛金は月額5,000円以上、1,000円単位で設定が可能です。

小規模企業共済は加入区分による違いはありません。掛金の上限は7万円で、月額1,000円以上、500円単位で設定できます。

参考:

国民年金基金連合会|iDeCo公式サイト|iDeCo(イデコ)の仕組み|iDeCoの加入資格と掛金について

独立行政法人中小企業基盤整備機構|小規模企業共済|掛金について

【手数料】

iDeCoは加入時、または企業型確定拠出年金からの移換の際に、加入・移換時手数料として2,829円がかかります。また、掛金を納付する都度、加入者手数料として105円の負担が発生します。このほかにも金融機関によっては運営管理料などが別途必要になります。

これに対して小規模企業共済は手数料が発生しません。

参考:国民年金基金連合会|iDeCo公式サイト|手数料について

【受給額】

iDeCoは自分で投資信託や定期預金などの金融商品を選択して運用します。投資信託での運用は大きなリターンを期待できる反面、元本割れのリスクがあるなど、将来、受給できる金額は運用成果次第です。

一方、小規模企業共済は6ヶ月以上の掛金の納付で請求事由ごとに決められた固定額の基本共済金が受け取れ、36ヶ月(3年)以上納付していると付加共済金も受け取れます。6ヶ月以上掛金を納付すると、元本以上の金額を受け取れる安心感がありますが、6ヶ月未満の納付では掛け捨てになる点に注意が必要です。

参考:

独立行政法人中小企業基盤整備機構|小規模企業共済|共済金(解約手当金)について

独立行政法人中小企業基盤整備機構|小規模企業共済|共済金の額の算定方法

【途中解約】

iDeCoは途中解約ができず、原則として60歳になるまでは受給することができません。ただし、一定以上の障害状態になった場合には障害給付金、亡くなった場合には死亡一時金を受給できます。

小規模企業共済は途中解約ができます。ただし、解約手当金は12ヶ月(1年)以上の掛金の納付で対象となりますが、240か月(20年)未満で任意解約した場合には元本割れします。

参考:独立行政法人中小企業基盤整備機構|小規模企業共済|共済金(解約手当金)について

【受取方法】

iDeCoは原則として60歳から75歳になるまでの間で、一時金として一括で受け取るか、5年以上20年以下の有期年金として受け取ります。口座のある金融機関によっては、終身年金での受け取りや一時金と年金の併用に対応しています。

小規模企業共済は一括受取のほか、共済金の請求事由や金額による要件を満たした場合に、分割受取、一括受取と分割受取の併用という受取方法も選択できます。

参考:独立行政法人中小企業基盤整備機構|小規模企業共済|共済金(解約手当金)について

【貸付制度】

iDeCoには貸付制度は設けられていません。

小規模企業共済は各種貸付制度が設けられているのが大きな特徴です。一般貸付制度の場合は、掛金納付月数による掛金の7~9割の範囲内で、10万円以上2,000万円以内で事業資金の借り入れができます。

参考:独立行政法人中小企業基盤整備機構|小規模企業共済|貸付制度について

■iDeCoと小規模企業共済は併用可能

iDeCoと小規模企業共済はいずれも小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となるため、節税効果が期待できる制度です。個人事業主の場合、iDeCoの掛金の上限の6万8,000円は国民年金基金、または国民年金付加保険料とは合算枠になりますが、小規模企業共済とは別枠です。iDeCoと小規模企業共済は併用することもできます。

iDeCoは自分の運用成績次第で受給額が大きく変わり、小規模企業共済は決まった額が受け取れ、貸付制度を利用できるのが大きな違いになります。こうした特徴をもとに、どちらを優先して活用するか、検討してみてはいかがでしょうか。

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