個人事業主が年金を増やす方法とは?節税対策としても有効
目次
毎年4月には、個人事業主の方などに国民年金の納付書が送付されていますが、国民年金だけでは老後への不安を感じている方が多いのではないでしょうか。
そこで、今回は年金制度や国民年金の受給額について触れたうえで、個人事業主が受け取れる年金を増やす方法として、次の4つの方法を紹介していきます。
・国民年金の付加年金
・国民年金基金
・iDeCo
・小規模企業共済
■国民年金で受け取れる額は?年金を増やす方法は節税にも
日本の年金制度は3階建て構造です。1・2階部分は公的年金で、1階部分は20歳以上60歳未満の国民全員が加入する国民年金(老齢基礎年金)。
2階部分は第2号被保険者の会社員や公務員が加入する厚生年金、第1号被保険者の個人事業主などが任意で加入する国民年金基金。
3階部分には企業年金や企業型DC(確定拠出年金)、iDeCo(個人型確定拠出年金)、小規模企業共済があります。

★言葉の整理★
第1号被保険者・・・個人事業主・フリーランスや学生で、国民年金の保険料を自分で直接納める人です。
第2号被保険者・・会社員や公務員など職場の厚生年金や共済組合に加入している人たちで、保険料は事業主と折半で給料から天引きされて納付しています。
第3号被保険者・・・会社員や公務員などに扶養されている配偶者です。
1階部分の国民年金のみに加入し、保険料を満額納付している場合で、65歳以降に年金を受給できる金額は、2023年4月分からは月額66,250円、年間795,000
円です。会社員や公務員として働いていた期間がある方は、厚生年金からも保険料や納付期間に応じて支給を受けられますが、多くの方がこれでは心も
とないと感じるのではないでしょうか。
1階部分の国民年金のみに加入し、保険料を満額納付している場合で、65歳以降に年金を受給できる金額は、2023年4月分からは月額66,250円、年間795,000
円です。会社員や公務員として働いていた期間がある方は、厚生年金からも保険料や納付期間に応じて支給を受けられますが、多くの方がこれでは心も
とないと感じるのではないでしょうか。
個人事業主が年金を増やす方法には、付加年金や国民年金基金、iDeCo、小規模企業共済が挙げられます。保険料や掛金は、付加年金と国民年金基金は社
会保険料控除、iDeCoと小規模企業共済は小規模企業共済等掛金控除の対象で、全額所得控除の対象となるため、節税効果も期待できます。
■国民年金の付加年金
国民年金の付加年金は第1号被保険者と任意加入被保険者が、国民年金の保険料に毎月400円を追加して支払うと、老齢基礎年金に上乗せして支給される
ものです。
付加年金の年金額は「200円×付加保険料納付月数」のため、2年間の受給で元がとれる計算になります。たとえば、40歳から60歳まで付加年金に加入した
場合は、年額で「200円×12ヵ月×20年=48,000円」が上乗せされる形です。
毎月、少しの負担で年金の受給額を増やせる、比較的ハードルの低い制度といえるでしょう。
■国民年金基金
国民年金基金は厚生年金加入者との受給額の差を解消するための上乗せ年金として創設された制度です。第1号被保険者と任意加入被保険者が加入できま
すが、国民年金の保険料の免除や猶予を受けている人などは加入できません。
国民年金は掛金の上限が月額6万8,000円で、給付型のタイプや口数を選択して加入します。給付型のタイプは受給開始年齢や終了年齢による種類があ
り、死亡するまでの間受け取れる終身年金は2種類(A型・B型)、受給期間が決まっている確定年金は5種類(I型~V型)が設けられています。1口は終身
年金への加入が必須です。
A型、B型はいずれも65歳から受給できる終身年金ですが、A型は15年保証で、B型は保証期間がありません。A型は受給前や保証期間中に亡くなった場合
に、遺族に一時金が支給されるという違いがあります。また、確定年金のI型~V型の違いは、受給開始年齢65歳または60歳と、受給期間5年(受給開始年
齢60歳のみ)、10年、15年の組み合わせによるものです。
掛金は給付型のタイプや口数、年齢、性別によって異なり、受給額が確定しているのが特徴です。
参照:全国国民年金基金
■iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)は確定拠出年金法にもとづく私的年金制度。自分で証券会社や銀行などの金融機関を選び、金融機関ごとに設定された投資
信託や保険商品、定期預金といった商品を選択して運用することが特徴です。運用次第で、掛金よりも受給額が増えることも減ってしまうこともありま
す。
掛金は月額5,000円以上で、1,000円単位で設定できます。上限額は加入資格によって異なり、たとえば、個人事業主などの第1号被保険者は6万8,000円、企
業年金に加入していない会社員は2万3,000円です。
iDeCoは原則として60歳以降に年金や一時金、あるいは併用して受け取ることができます。運用益は非課税で年金として受給する場合は公的年金等控除、
一時金で受けとる場合は退職所得控除の対象になります。
参照:iDeCo公式サイト
■小規模企業共済
小規模企業共済は独立行政法人中小企業基盤整備機構の運営による小規模企業の経営者・個人事業主のための積み立てによる退職金制度です。
月額の掛金は1,000~7万円で、500円単位で設定できます。共済金を受け取れるのは、個人事業主の場合は廃業したときや亡くなったとき、あるいは65歳
以上で180ヶ月以上掛金を納付している場合です。また、解約した場合には事由によって、準共済金または解約手当金が原則として支払われます。
共済金は一括で受け取るほか、契約者が60歳以上で死亡以外の事由で請求する場合には、支払われる共済金が300万円以上であれば分割、330万円以上の
場合は一括と分割の併用による受け取りを選択することもできます。税務上は一括で受け取る場合は退職所得、分割で受け取る場合は公的年金等の雑所
得として扱われます。
小規模企業共済は掛金と納付期間に応じて、貸付制度を利用できることも大きな特徴です。
■組み合わせによっては併用も可能
今回、紹介した中で付加年金と国民年金基金は併用できませんが、そのほかは併用して加入することも可能です。ただし、「国民年金基金+iDeCo」「付
加年金+iDeCo」はいずれも掛金を合計した上限が月額6万8,000円です。たとえば、「国民年金基金+iDeCo+小規模企業共済」、「付加年金+iDeCo+小
規模企業共済」という組み合わせで加入することもできます。
それぞれの制度の特徴を理解したうえで、ライフスタイルや月々の費用負担、節税効果などを踏まえて検討してみてはいかがでしょうか。

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